About PONGAMIA

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次世代バイオ燃料用植物ポンガミア

ポンガミ(英名:Pongamia pinnata)は亜熱帯性植物でマメ科の樹木です。その種子は豊富な油分を含有しており、種子から搾油された油はバイオディーゼルの原料として研究されています。現在はSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の原料や、船舶燃料としても注目されています。特にSAFの原料に向けた利用では、経済産業省資源エネルギー庁にて、SAFの原料・技術毎の今後の見通しで、ポンガミアは非可食原料の主な原料として挙げられています。※ 経済産業省資源エネルギー庁_令和5年5月26日 持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進に向けた施策の方向性について(中間取りまとめ(案)

ポンガミアの種子は油分が30~40%含まれており、1ヘクタール(ha)あたり約5トンの粗油が取れると考えられています。ポンガミアの油はカランジンやポンガモールといった成分が含まれているため非食用であり、パーム油や大豆油などの食用油と比較して、食料競合することがないと考えられます。

ポンガミアは、東南アジアやインド、オーストラリア北部で栽培されている他、米国・ハワイ、中南米やアフリカでも栽培がされており、日本国内では「クロヨナ」として沖縄でも栽培されております。樹齢は50年~100年ともいわれ、植樹から約5年後に実がなると考えられます。樹高は15m以上に成長し、幅広い樹冠(じゅかん)を形成します。また、対塩害に優れており、防潮林としての利用も行われています。対乾性に優れているものの、商業栽培では年間降雨量が多く、水はけのよい土地で栽培されています。

ポンガミアは根にマメ科特有の「根粒」を有しています。この根粒に生息する「根粒菌」により、空気中の窒素を土壌に固定化します。そのため、ポンガミアの栽培では窒素肥料を多量に投下せずに栽培することができ、また荒れ地に植樹することで土壌を肥沃にする効果があると考えられます。この作用から、琉球王朝では「土を肥やす」として、琉球杉の周りにクロヨナが植えられていたと言われています。

P2X社ではこの根粒菌に注目し、東京農工大学・岡崎教授の協力の元、空気中の窒素を効率よく固定化するエリート根粒菌の選定および育種を行っております。ポンガミアは「収量が多く」「環境負荷が低い」といった特徴を持つ次世代を担うバイオマス燃料用植物と言えます